朝飯は昨日行った食堂で、 あげチャパティ + チャイ
宿に戻って、ヌールさんと写真撮ってお別れ。
今日の目的地はいよいよクンジュラーブ峠にもっとも近い村であるススト。
距離も55kmほどなので、気分がだいぶ楽。
もちろん55kmといっても、日本の55kmとは雲泥の差があります。
カラコルムハイウェイの道は、一日かけて80kmがやっとという上りばかりの道なのです。
パスーに到着。
ここの村は氷河で有名で、景色の素晴らしさは言葉では言い表せません。
僕のパキスタンでの一番のお気に入りは間違いなくこの村です。
山から流れてきた雪解け水の川にかかっている橋があったので、そこで休憩。
すると上の方にある建物から、兄ちゃんが僕らのほうに向かって走ってきました。
その人は、レストラン兼宿の主人でした。
そのレストランはアプリコットのケーキで、有名なお店。
今食べようかどうか迷ったけど、お楽しみは峠をとってからということになり、後日またレストランにくることを約束しました。
そして村に唯一一件だけあったお店で買出し。
このお店には、パキスタンで初のチーズがありました。まあ、オーストラリアからの輸入もんだったけど。
チーズは僕の大好物なので、たくさん買いだめ。 貴重なたんぱく源も摂取出来るからね。
スニッカーズなどの日本でも売っているチョコバーがあったけど、値段は日本円にすると80円なので、こちらの物価で考えるとかなりの高級品。 日本でも100円だから全然お得じゃない。 ちょいガッカリ。
補給したあと、出発。
水場で休んでいると、近くの家の兄ちゃんが
お茶してけ と誘ってくる。 んで、3人で入る。
どうやらそこはゲストハウスのようなもので、宿泊することも可能らしい。
中には、昨夜のヌール家と同じタイプの、一面にマットがしかれた部屋がありました。
チャイを飲んでいると、突如サイクルウェアを着た白人の兄ちゃんが登場。
僕らの自転車を見つけて、来たとのこと。
ポーランド人の3人組で、普段はオートバイをしているらしい。
今回が初めてのツーリングで、中国側から峠を下って来て、最終目的地はインドとのことです。
しかも
今日の目的地はギルギット
なんて言ってて、信じられない。
だってここからギルギットまで200km近くあるのに・・・・
こいつら アホだ・・・・
ポーランド人サイクリストと別れて僕らはSostへの道を急ぐ。
ここの茶屋は川から結構道を登ったところにあったので、この後しばらくは下り。
その後もほぼ平坦な道が続く。
ただ、ちょっとした登りがもう体に応える…。
とりあえず、すごすぎる景色の中、こぐ。
見てのとおりほぼ平坦…と思いきや帰りにはここが下りであることが分かるんだな。
頑張ってました、僕たちは。。。
途中のつり橋で小休止。
すると、もうSostは目の前。
ってなかんじで、やって来ました国境の町、Sost!
パキスタンの最北端の町。入り口にはギラギラのデコトラがたくさん止まっていました。
運ちゃんが寄ってきたので、ホテルの場所など聞いて、実際にチェックポストのあるアフィヤタバードまで進む。
その途中、ちらっとガソリンスタンドが見えた気がしましたが…
いや、きっと気のせいです。記憶ももう曖昧だし。
自分(大西)のガソリンバーナー(新品!)がここぞと言う時に使えず、ただの空缶+ガラクタと化してしまった事実は覆りませんから…
目星をつけておいたバダクシャーホテルにすんなり入り、荷物をおいて体を洗う。
んで、お買い物~♪
なんせ明日からは町での補給がマッタクできない。
1泊2日で行くからぁ~…昼夜朝昼+おやつ+水いっぱい
で、しめてサイドバッグ1個満杯に水がバシバシ外づけされる感じね。
上等じゃーい!
といった感じで店にある品物を右から左まで買い占める勢いで買出し。
とくに水は1軒だけでは収まらず2~3軒ハシゴしたとかしなかったとか。
そうそう。
相当な寒さを覚悟してたんで、いままで毎食後に飲んでた暖かくて甘いチャイを峠で作ろうと、紅茶の葉っぱと砂糖も買いました。
このときはまだガソリンへの希望を捨ててなかったからね…。
それがどうなったかは、後日。
買出しを終え、全員両手にビニール袋入りの明日への希望を引っさげ宿へ帰還。
夕食の時間までマッタリしていると宿のにーちゃんが部屋にやってきてこんなことを言い出した。
「今日、Gilgitからミュージシャンを呼んでミュージックフェスティバルをやるんだ。
もしかしたら不快にさせてしまうかもしれない。ごめんよ。」
な、なにー!
偶然にもSostに泊まった日に、しかも偶然泊まったホテルでミュージックフェスティバル!?
不快におもうなんてトンデモナイ。
むしろスゴイ面白そうだよー
という反応をかえしたら、嬉しそうに「それはよかった」と言って帰っていきました。
にしてもミュージックフェスティバルか~、っとその前に夕飯、夕飯。
レストランに行くと、ミュージックフェスティバルを待ってるのか、たくさんの人がいました。
そして、みなテレビ画面に夢中。
そんな画面の中ではアメリカのプロレスが。
WWF?WBC?あっ、WFR?うーん、自分には分からん。
クラヤと辻ちゃんは見てたことがあるらしく、けっこう話があってる。
料理が出てくるまで暇なので3人揃ってボケーっとプロレス観戦。
さすがにこれだけ田舎だと画面の映りが悪い。
おそらくケーブルだろうが、しょっちゅう音声が切れたり砂嵐になったり。
そのうち(けっこういいところで)完全に見れなくなってしまうと、宿の人がテレビのほうに歩いていってなにやらゴソゴソと作業するとまた始まる。
けど。
…アレ?これさっきやってたヤツじゃん。
ってか、今までの全部ビデオだったんかい!
しかも、また見るとは…パキスタン人はプロレスが相当好きらしいです。。。
そんなことを思ってるまに料理が運ばれてくる。
頼んでみたのはNoodle。たぶん、ラグメンとかいう中国の料理だとおもう。
感じとしては…
カレーをお湯で溶き、塩をありったけ入れて、その中でパスタを伸びきるまで延々ゆでた
ってところですか。
「うまいんですか?」
と聞かれたら、
「しょっぱいです」
と答えます。
夕食を終えると、すっかり舞台は整っていました。
ときおりマイクとスピーカーのテストをする音が聞こえるなか、ホテルの中庭には続々と人が集まってくる…集まってくる…集まってくる…
始まる頃には「町の男は全員いるんじゃないか?」と思われるぐらい人が集まりました。
ただ、女性は一人もいない…もはや女性の姿を見かけないことに対する違和感なんてなくなってましたが、改めてイスラム教だな~、と実感。
ミュージックフェスティバルは、楽器隊が後ろ側に陣取り、歌い手が数曲ごとにかわるがわる歌い、曲の間は司会者が仕切り、たまにコメディアンと思われる人物がパキスタンギャグを飛ばし、観客席の中央ではいつも数人が踊っている、というカオティック空間でした。
面白いは面白いんだけど、せめて言葉が分からないとね…
めっちゃ寒かったのもあって、3人とも1時間ぐらいで切り上げ、寝ました。
宴は、12時を過ぎてもまだ続いていたとか…
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黒いなー、ワシ