8月13日(月)
納沙布岬で日の出を拝んだタローはとりあえず北東へ走り出した。
同じく日の出を見に来ていたチャリダーと少しの間一緒に走り、
「他のツーリストとすれ違うときは手を振る!」という北海道ツーリングの掟を教わった。
実際やってみると、これは単調になりがちなツーリングに良い刺激になるのが分かった。
手を振って相手が反応してくれると、
その瞬間アドレナリンが分泌されるのか、速度が1km/hくらい上昇する。
手を振って相手が反応してくれないときは、
「こんちくしょー!」と思って2km/hくらい上昇する。素晴らしい。
風連湖あたりから内陸に入っていった。
北海道のくせにバカに暑い日であった。
暑くて牛も日陰で寝てるのに、何で人間様がこんな頑張らなきゃならんのか。腑に落ちない。
摩周駅に到着。
摩周に来たのはツーリングマップルに載ってた温泉が目当て。
温泉に入ったら、
もう今日は走り終わったぜーって感じになって。
サンダルに履き替えちゃったりなんかして。
で、さあどこで泊まるかと考えながら、何となく屈斜路湖に向かって走り出してしまった。
距離も考えずに。
頭のネジが緩んでたね。
湖までは15kmくらい。けっこう上り下りがあるし、
完全に気持ちの切れていた私にはとても長く感じられた。
夕方は不安になります。
ようやく屈斜路湖のコタンに到着。
どこにテント張ったもんかなとフラフラしていて、
民家の前でキャンピングチェアに座ってくつろいでるお兄さんとオジサンを発見。
「こんちゃ」
「こんちゃ」
「テント張る場所探してるんですけど」
「どこでもいいよ、ここに張ってもいいよ」
「むしろこの家に泊まっていけば?」
というこれ以上ないサクサク具合で話が進んでご厄介になることに。
これがジョーくん達との出会いであった。
彼らは札幌から屈斜路湖に遊びに来てて、
コタンの友人宅をベースキャンプにしているのであった。
その日釣ってきたというウグイの刺身とオショロコマのテンプラをご馳走になった。
両方美味かったが、特に刺身はバカみたいに美味かった。
ウグイは水がキレイじゃないと美味しくない、
っていうか食えたもんじゃないらしい。特に刺身では。
ご馳走の上にビールも飲ませて貰っちゃって、
そんで寝る前にはコタンの温泉に浸かっちゃったりして。
思いもしない素敵な展開に軽くビビるタローであった。
続く。
北海道ツーリング②湖で僕らは出会った
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