WFR in Sri Lanka
WFRでは何年かに一回海外合宿を行うらしい。ということで今回の目的地は南の島スリランカ。四半世紀にわたる内戦がようやく終結し、全土が安全に旅行できるようになった。ここを自転車で走るというエクサイティングな計画を思いついたのはつい数カ月前のこと。急ピッチで準備を進め、なんとか実現に至った。わずか2週間余りのツーリングであったが、その内容は国内ツーリングには比べ物にならないほど濃いものであった。
参加者 イトー・ナガシマ 2名
第一日目 Narita-Colombo
この日は移動日である、成田空港にはほぼ予定通りに着いたが、イトー氏はまだパッキングを終えておらず、ターミナル内でパッキングを行う。なんとかチェックインを済ませたものの、搭乗時刻を勘違いし、出発15分前になってようやくセキュリティーチェックの
列に並んだ。しかし、係員にボーディングパスを見せると「ヤバイですね」と言われ、初めて事態の深刻さに気付く。結局出発時刻2分前に機内に駆け込みギリギリセーフ(結局このせいで飛行機は十分以上遅れることになった。皆様、申し訳ありません。)合宿の初っ端から冷や汗をかく事態を引き起こしてしまった。
飛行機は問題なく南へと飛行し10時間後にモルディブのマーレ空港に到着(夜なので景色を楽しめないのが残念)。ここで日本人客(主にハネムーン客?)は殆ど降りてしまい、ガラガラのままコロンボに向かった。現地時間23:45、予定通りコロンボに到着(着陸が結構荒っぽかった)、タクシーをハイヤーし、コロンボへ向かった。この日(次の日も)はWFRにしては高級なホテルに泊まり、荷物を整理する間もなく眠りに就いた。
空港で荷物待ち コロンボの夕方
第二日目 Colombo
6:00起床。早めに始動した。ホテルにて朝食をとり、さっそく自転車の組み立てに入る。空港での荷物の取り扱いの荒さは有名だが、自転車には破損は見られず無事組みあがった(一安心)。
レヌカホテルで ランプライス(ご飯とカレーをバナナの葉で包んで蒸したものRs 240)
買い出しに出かけたが、やはりスリランカは暑い。東京の夏とは違った、体全体からエネルギーが吸い取られていく様な暑さである。街中をちょっと歩いただけで体力とやる気が抜けていく。スーパー、薬局などにより必要な物資を購入し、ツーリングの準備は完了した。しかしここで早くもトラブル発生。イトー氏のクレジットカードでATMから現金が引き出せない。People’s Bank、Hatton National Bank、2か所で試したができなかった。カウンターでも聞いてみたが「銀行発行のクレジットカードでないと不可能」と、よくわからないことを言われる。仕方なく国際電話でクレジット会社に聞いてみるとキャッシング枠を開いていなことが判明。その場で枠を開設して一件落着。しかし国際電話を15分以上もかけたために来月の電話代が大変なことになるのは必至(残念、イトーさん)。残りの時間は市内をポタリングしたり、お寺に行ってみたり、暑くてダレたりしていたら一日が終わってしまった。夕飯はホテルの近くにあったKFCで食べて、早めに床に就いた。
Colombo
Gangaramaya寺院 小象とイトー氏
アイスクリーム屋
一本Rs10(一番安いやつ)
コロンボの海岸 コロンボ市内1
コロンボ市内2 シーマ・マカラ寺院
シーマ・マカラ寺院 活版印刷機1
活版刷機2 蒸気機関車
第三日目 Colombo→Kegala
いよいよスリランカツーリングがスタート。今回はColomboから古都Kandy、高地のNuwara Eliya、世界遺産のGalleそしてColomboという定番コースを行くことにした(といってもここを自転車で回る人はあまりいないらしいが…)。
まずはColomboから抜け出すのが一苦労である。バス、スリーウィーラー、人、動物、車でゴチャゴチャした道をかき分けながら行かなくてはならない。それに暑さ、湿気、排気ガスが加わり、スタートしてから30分もたたないうちに、早くも朦朧としてきた。信号はあっても壊れている。路面はデコボコで体力を消耗する。しかも朝のラッシュの時間のため、交通はカオスであった。なんとかしてKandyまでの道A1にたどり着き、一息ついた。既に汗と埃で体がネチョネチョしてきた。
A1をひたすら進めばいいのだが、なかなか思うように距離を稼げない。Maharaという町の道端で一休み。まだ10kmくらいしか来ていないのに結構へとへとになってしまった。この先の道程が思いやられる。道端にはキングココナッツ(ココナッツジュース)、パイナップル、パパイヤなどを売る屋台が多い。Yakkalaというところではココナッツで水分補給した。ここで思いがけず、バイクに乗っていたオッサンに日本語で話しかけられた。話を聞くとKelaniya大学を卒業後日本で数年働いたらしい。意外なところで日本との接点があるもんだ。(この先何回か日本滞在経験者出会うことになる)
途中昼飯を食べるためにPasyalaのゲストハウス(民宿)に寄る。勝手にChinese Fried Riceが注文され(二人分なのに大量)これをなんとかかきこんだ。ここのオーナーは20年以上前に船員として日本に行ったことがあるらしい。とりあえず腹ごしらえができたため、また走り出した。
象がやってきた「乗るか?」と言われた
この日はColomboから70kmくらい来たところにあるKegalaで泊まることにした。Kegalaの前には峠があり暑さで途中で力尽きてしまった。すぐ脇にあったKurulukaley Innというゲストハウスに入った。一応Ceylon Tourist Board 公認らしいが、オーナーの愛相は全くなく一瞬不安になったが、な
んとかツインルームを確保した。
ホットシャワーは無かったが暑いので全く問題なかった。蚊も意外といない。夕飯はカレーだったが二人分のはずなのにまたしても大量に出されて食べきるのが大変であった(スリランカサイズなのか?)。しかしそれなりの設備が整っていたので快眠できた。
第四日目 Kegala→Kandy
7:00起床。朝は意外にも涼しくて気持良い。パン、ストリングホッパー(米粉を練って型から出して蒸したもの)とカレーを食べて出発。今日は本格的な上りに入ったのでペースは遅めになる。途中現地の人からエールを受けながら、ようやくKedugannawaの峠に到着。
Kandy までの道は日本の道のようによく整備されている。むしろ去年行った北海道の田舎の道よりはるかに良い。偶然話しかけられた人に聞くと韓国のKeangnam Enterprises Co.Ltdという会社が作ったらしい。どうりで町でよくアンニョハセヨと話しかけられるわけだ。
途中Peradeniya植物園を見学し、いよいよKandyに入った。スリランカ第二の都市とあってかなりの込み合いである。市内までは延々と渋滞しており、排気ガスでモクモクしている道を進んだ。この日は小さな商店が密集するA1沿いのゲストハウスに泊まった。地球の歩き方に載っていたことをオーナーに告げると少しおまけしてくれた。4階建でなかなかきれいなゲストハウスで、オーナー家族もやさしくて親切。ちなみにゴールデンウィーク中は宿泊者のほとんどが日本人になるらしい。
夕方には世界遺産の仏歯寺をおよびKandyan Dance を見学。途中変なガイドに付きまとわれ、かなりしつこくてウザイかった。Kandyan Dance はエキゾッチックでいいのだが、完成度が低く少々がっかり(皿回しの皿を落としたり、明らかにやる気のない人が交じっていたり)。仏歯寺は中に入るのに二度もセキュアリティーチェックを通過せねばならず大変であった。しかし夕闇に映える黄金の寺院は美しい。また人もそれほど多くなくゆっくり回ることができた。来るときにいたガイドも見当たらなかった。ただ完全に観光地化されているため神聖な雰囲気があまり感じられない。むしろ仏歯寺の隣にある寺院のほうが厳粛な雰囲気につつまれていた。夜のKandyは昼間の喧騒がうそのように人気がなく静かである。スーパーで買い物をしてぶらぶらしながら宿に帰った。
Sevana Guest House 宿からの眺め
Kandy Lake 仏歯寺(Sri Dalada Maligawa)
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赤道直下の国を最初の海外ツーリング地に選ぶとはクレイジー極まりない
イトーの顔に暑いって書いてあるw
後半も期待してるよ~
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春休みの無いおじさん達に刺激的な話を、もっと書いてくれ!