アフリカツーリング12

8月22日
 ミクミの北辺にはミクミ国立公園が広がっています。タンザンハイウェイはちょうど公園の真ん中を通っており、ダルエスサラームへ向かうにはこの道を通るしかありません。実はここをどのように通過するかについて、数日前から我々の間で議論になっていました。
 一昨日の宿の主人であるドイツ人は、「野生動物がいるからトラックに乗せてもらえ」と忠告してくれました。また現地の人に聞いても「シンバ(ライオン)がいるからやめとけ」と言われ、トラックかバスを使うことを勧められました。
 しかし、自転車で国立公園に入ることは違法ではなく(ハイウェイを離れなければ)、入園料も払わなくてよいのだそうです(但し、安全の確保は自己の責任で)。見方を変えれば、無料でサファリをしかも自転車にまたがって出来てしまうということなのですが、やはり最悪のことを考えるとチョット怖いのです。
 結局ミクミのホテルの従業員に聞いたり、ガイドブックを参考にした結果、朝方ならバスやトラックが割と頻繁に通過するらしいことが判明しました。そしてこの時間帯ならうっかり野生動物と遭遇する心配もないだろうと考え、自転車で突入することにしました。事前にネットなどで調べたところ、結構ここを通過するサイクリストは多いようですので、まあ、大丈夫かと。
 ここに生息する野生動物は水牛、キリン、ヒヒ、シマウマ、ゾウ、ライオン、ヒョウ、ワニ etc…….。それなりに揃っております。どんな動物に会えるでしょうか(ライオンには遭いたくない)。
 公園の入口ににはでかでかと「DANGER」の文字が、そしてゲートが現れました。ちょっと雨が降り始め、天気はよくありません。何だか映画「ジュラシック・パーク」のワンシーンを思い浮かべてしまいました。
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 そして公園内に入ると、まさに野生の王国って感じでした。インパラが我々に驚いて逃げていきます。シマウマが草を食みながらこっちを見ています。キリンが群れています。そして緊張で冷や汗がにじみ出てきました。と同時に感動もしました。だって、テレビの特集とかで見る光景が目の前に広がっているのですから!!!!!
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 しばらくすると観光サファリ用のロッジが現れました。そこでちょいと休憩していると、そばを通過したサファリカーから
「すぐそこにライオンがいたよ」
と、言われました。
おお!マジか,,,,,,。どうしようかと一瞬考えましたが、近くにいたレンジャーの人が「It’s okay! No problem」と言ってくれたので何だか安心しました。
 そうはいっても怖いので、辺りを気にしながら猛スピードで進み始めました。ライオンを見つけたらどうするか。まず立ち止まり、向こうの様子をうかがうことが重要らしいです。こっちが逃げ出したりすると、肉食獣としての本能が掻き立てられ、襲ってくることがあるからだそうです。
 もうそろそろ出口かなと思ったころ、前方に怪しい影が。
「何かいる」
 確かに遠くにネコ科の動物っぽいのが見える。これはもしかして……
っと、ちょうど後ろからトラックが来た。やった! こいつの後ろに隠れて行こう。
何とかその場をしのぎましたが、あれは何だったのでしょうか。イトウ氏はライオンだと確信したようですが。
そしてようやく出口のゲートが現れました。「ふー」全身の力がぬける。
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ゲートを抜けると小さな村がありました。とりあえず何か食べたいということでBarっぽいところへ行きました。
「なにか食べるもの下さい」
するとマッチョな兄ちゃんが口をもぐもぐさせながら
「キャッサバがあるよ」
と返ってきた。
「じゃ、それとバナナをくれ」
「ハイよ」
って出されたのがこれ↓
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実はこれ兄ちゃんが喰ってたやつ。「えっ、それをくれるの?」と思いましたが、意外とキャッサバはウマカッタ!
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村の子どもたち
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村のゲストハウスに泊まりました。電気が来ていないのでロウソクで明りを取る。やさしい光が室内をともします。
 
続く

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