マラリア予防薬の話
今回は伝染病対策としていろいろと対策を取りました。黄熱病、破傷風などの予防接種はもちろん、マラリア予防の薬も服用することにしました。
マラリア予防薬の代表的なものは以下の通り。
⊡メファキン(Mefloquine)
メリット
週一回一錠の内服でよい
日本で正式に認可を受けている
重篤な副反応は殆どない安全な薬
デメリット
精神的な副反応が比較的多く認められる
服用の期間が長い
(渡航する一週間前から服用し、危険地域を出てからも四週間の服用が必要)
⊡マラロン(Atovaquone/Proguanil)
メリット
服用の期間が短い
精神的な副反応がなく、重篤な副反応の報告も殆どない
タイ、ミャンマーなどのメフロキン耐性地域でも効果がある
副反応による中断例が殆どない
国際的にはマラリア予防薬の中心
デメリット
日本で正式な認可はされていない
毎日服用するために高価
妊婦に対する安全性についてはまだ検証されてない
⊡ビブラマイシン(Doxycycline)
メリット
非常に安価
タイ、ミャンマーなどのメフロキン耐性地域でも効果がある
デメリット
日本でも販売されているが、マラリア予防と治療については国の認可は下りていない
服用期間が長く、総量として大量の服用となる
光線過敏症を起こすため、日光を避ける必要がある
テトラサイクリン系の抗生物質をのため、下痢や肝障害を起こす可能性がある。
(薬を処方した医院の説明による)
ナガシマはメファキンを、イトウ氏はマラロンを服用しました。マラロンの副作用は無かったらしいのですが、メファキンは副作用と思われる症状が現れました。
メファキン特有の精神的な副作用(悪夢、幻覚、幻聴、焦燥感)などは現れなかったものの、服用一週間目から、めまい、吐き気、動悸といった症状が現れました。そして、乗り物酔いにもなりやすくなりました。旅程を考えると9週間も飲まなくてはならず、結局、約二ヵ月近くこの症状に悩まされることになりました。現在、飲み終わって2週間経ちますが、まだ少し副作用と思われる症状が出ています。
そこで個人的な意見としては、メファキンはお勧めできません。値段は高くてもマラロンを飲むことをお勧めします。ビブラマイシンについては、非常用の治療薬としては購入しましたが、服用していないので何とも言えません。
ちなみに予防薬を飲んでいたとしても100%予防できるわけではないらしいです。現地に長年いる人(サファリ宿経営の欧米人)に聞いたところ、予防のための服用はしていない(薬によってはできない)らしい。普段予防薬は飲まずに、マラリアの初期症状が現れたら直ちに検査し、陽性だったときにのみ治療薬としてマラリア予防薬を飲むのだそうです。またダルエスサラームなど都市部で人が密集する地域はマラリアに感染する確率が多くなるのですが、高地では蚊も少ないので感染のリスクは少なくなるとのことでした。
今回は万一マラリアに感染した時のために、簡易検査キットも購入しました。
自分で採血して、マラリアかどうかを判断するものです。幸い使用することはありませんでしたが、これはあくまでも非常用ですので、「マラリアかな」と思ったら直ちに、近くの医療機関に直行して診察してもらうことが大切です。
ちなみにタンザニア人はマラリアにかかりにくいらしい。かかったとしても、このビターレモンを飲んで直してしまうのです。キニーネ入りのこのドリンク、独特の苦みがあってウマい!お試しあれ!
アフリカツーリング20
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